自分の調整
2016年のある朝の出来事、
その日はとても不思議な朝でした。
突然、全身がガタガタと痙攣して、
その衝撃で目を覚ましたのです。
布団にくるまっていたにもかかわらず、
身体には強烈な寒気が走っていました。
「これはまずいかも」と、慌てて起き上がりました。
しかし、起きても寒気と痙攣は治まらず、
どうすることもできずに、ただその状態を味わうことにしました。
トイレに行ってみたり、ベッドから起き上がってみたり、
そして一人操体をしてみたりと、
自分なりにできることを色々試してみました。
その最中、不意に頭のてっぺんあたりから、
ふわっと声のような感覚が降りてきました。
「余計なことはスンナ」
不思議とあたたかく、安心感のある感覚でした。
その言葉を受け取ったとき、
「これは悪いものではなく、自分の身体が勝手に調整しようとしてくれている“自発動”なんだ」と、ハッと気づきました。
そこからは、ただひたすら身体の動きを委ねて、
静かに味わうことにしました。
自発動はおよそ30分ほど続き、
その後ようやく落ち着いてきました。
すると、全身にじんわりと血が巡るような感覚が生まれ、
特に前腕から手のひらにかけて、
まるで熱を帯びたボールを手に持っているような、
力がみなぎるような温かさが伝わってきました。
そしていつの間にか眠りにつき、
目が覚めたときには朝になっていました。
振り返ってみると、
身体が発するメッセージに
気づいてあげられなかったことに、
申し訳なさと、感謝の気持ちが入り混じったような
感覚になりました。
「ごめんね、ありがとう、身体さん。」
その日の午前中、今先生と河原田さんに身体を診ていただきました。
自分で調整するのも大切なことですが、
信頼している人に優しく触れていただくことで
得られる心地よさや安心感は、また全く別のもので
あることを改めて実感しました。
とても幸せな気持ちに包まれた体験でした。
今貴史 著